ソーシャルビジネススクールを通じた地域ブランディング
消滅危機の宮崎県の特産品「へべす」の販路開拓
宮崎県日向市を原産地とし、宮崎県の特産品のひとつとなっている香酸柑橘類「へべす」の販路開拓を行っています。へべすは、高い健康効果が知られている一方で、生産者の高齢化、栽培地の減少などにより、消滅の危機に瀕しています。この特産品である柑橘を未来に残そうと、へべすのPRとリブランディングを実施しています。
クラウドファンディングで販路開拓支援
まず取り組んだのは、へべす農家さんの取材です。日向市でへべすの生産を手がける主要な農家さん宅を訪問し、へべすの歴史や、現状をヒアリング。へべすへの想いも含めて取材。その後、編集し記事としてまとめ、継続的な情報発信を行いました。
その後、クラウドファンディングで販路開拓を実施。圧倒的な知名度不足というギャップを乗り越えるために、インターネット上で広くPRできるクラウドファンディングの手法を採用しました。その結果、全く知られていない状態から約61万円を獲得し、へべすのファンの土台作りを行いました。
クラウドファンディングと同時に継続的な情報発信も行い、海外(アメリカ・ロサンゼルス)からの支援や、東京六本木での居酒屋でのメニュー採用、大手クッキングスタジオとのコラボレーションの実現など、幅広い成果をもたらしました。
地域で稼ぐ人財育成講座日向ドランゴアカデミーとの連携
へべすの販路開拓に関しては、地域でソーシャルビジネスを生み出す人財を育成する日向ドラゴンアカデミーのプログラムとも連携しています。
2016年度のテーマを「へべすの販路開拓」とすることで、実践形式で地域資源を活かしたビジネス創出を学びながら、へべすの消滅危機という地域課題を解決する方法を参加者全員が考え、実践する場となっています。
その結果、受講生の中から「へべすの苗木オーナー制度」というアイデアが登場し、クラウドファンディングで約340万円を集める成果をもたらし、現在もプロジェクトが継続しています。
全国紙にも掲載。メディア露出の機会も増加
これらの活動は、地方創生に関する代表的な雑誌のひとつである『月刊事業構想』や、テレビ、インターネットメディアなど、幅広く「へべす」の情報が取り上げられることに繋がりました。現在でも、生産する農家さんが取材を受けるなど、定期的な情報発信が好循環をもたらしています。