離島漁業再生支援アドバイザー事業
プロジェクト概要
島の認知度アップと離島漁業の活性化
【クライアント】
白浜地区離島漁業再生協議会
(宮崎県延岡市)
【事業概要】
□離島漁業の活性化
□島浦を知ってもらう・好きになってもらう・買ってもらう
□島浦の認知度を高める
延岡市の離島・島浦島の「島浦町漁業後継者部(若者の中でも20~40代前半の漁業や養殖業の後継者世代の方たち)」が行なっている島のPR活動や販路拡大施策を外部の視点からアドバイス・支援を行い、離島漁業の活性化を目指しました。
島の若い世代が取り組む「魚の販売力やブランド力の強化」の流れを受け、実際に地域で稼ぐ手法や販路開拓の手法のアドバイスを実施し、島全体の認知度を高め、最終的には、島外からの関係人口の増加に繋げました。
1.人財育成(ビジネスによって地域課題の解決に取り組む人材の育成)
2.アドバイス(企画・アイディアを実現する)
背景
後継者不足による漁業の衰退と認知度の低さ
宮崎県延岡市の離島「島浦島(人口:約900人)」という漁業・魚の加工業を主な産業とする地域において、島の認知度の低さに加え、漁業の担い手不足・高齢化が進んでおり、島民は大きな危機感を抱いています。
現在、トレッキングコース開発や漁家民泊まで行う60歳代の島民10名程度による「島野浦いきいき観光協議会」という観光誘客を目的としたグループが地域づくりに取り組んでいます。また、若者の中でも20~40代前半の漁業や養殖業の後継者世代の方たち10名程度が、「島浦町漁業後継者部」というグループをつくり、漁業の強化・島外での移動販売・イベントでのPR活動を通じ、島の魅力を発信しています。
そこで、島の認知度アップと離島漁業の活性化を実現するため、稼げる地域づくり(販売力の強化・ブランディング)が求められています。
実績のポイント
漁師や養殖業の若手後継者が自ら動き、魅力を伝える
「受けて終わり」の人材育成講座やアドバイスに止まらず、島の若手後継者が自ら考え、行動を起こし、認知度アップ・販路拡大・関係人口の増加に繋げるアクションまで実現しました。
□8月:現地視察
□9月:講座・ワークショップで課題を抽出
□10月:東京からのお客様と顧客視点調査
□11月:島野浦神社秋祭りを視察・取材
□12月-1月:島浦バル・クラウドファンディング(しまたび)の準備
□2月:宮崎県新富町の朝市出店
□3月:島浦バル・クラウドファンディング(しまたび)の実施
最終的に、2018年3月には、ワークショップの中から生まれた島をPRする2つのイベントを島の若手メンバーが主体となって実現しました。
1)島浦バル(宮崎市内のレストランで島の魚介を活かした料理を提供&漁師トーク)
2)しまたび(クラウドファンディングを活用して島を体験するイベントを開催)
島浦バルでは、50名分の予約が完売。島の漁師の皆さんをお呼びし、みんなで楽しく語り合いながら、新鮮な島浦の魚介を使ったフルコースディナーを味わいました。
しまたびでは、クラウドファンディングを通じて、25名が参加。漁師と一緒に魚をさばき、食べて、漁師文化を学んで、体験する1日だけの限定イベントを通じて、宮崎県内だけでなく、遠くは福岡から参加した方々に、島の魅力を伝えることができました。
時期
2017年8月〜2018年3月
地域について
美味しい魚と美しい珊瑚「島浦」
約900人が暮らす離島「島浦島」。宮崎県の県北に位置し、地域の主な産業は、漁業・魚の加工業。「イワシの舞う島」と呼ばれ、江戸時代には、参勤交代の寄港地であったことから、人が行き交い、物資や情報が潤沢に集まる要所として栄えました。
古くから「しまんだ」と呼ばれ、親しまれてきました。ここには、豊かな自然や文化、温かい人々の暮らしが息づいています。島の周囲には、釣りファンにとって有名なポイントが点在し、最近では美しい珊瑚が見られるダイビングスポットとしても人気が出てきました。
この島には、漁師さんや漁業を支える人たちがたくさんいます。その品質が高く評価され、大手の居酒屋チェーンや回転寿司チェーンでも採用されています。